北鎌倉編
最初に訪ねた円覚寺は嘗て鎌倉五山の一つにも数えられ、為政者の庇護を受けて隆盛したの。禅宗寺院の円覚寺は参禅道場でもあり、境内にはその緊張感と共に、心のよりどころを求めて帰依した為政者達の思いが今も形として残されているの。
主な見処ポイント
円覚寺、明月院、東慶寺、浄智寺、円応寺、建長寺、半僧坊
天園ハイキングコース、瑞泉寺、鎌倉宮、源頼朝の墓、鶴岡八幡宮
北鎌倉編U
北鎌倉と云えば円覚寺や東慶寺などの古刹があることで知られますが、他では余り紹介されない旧蹟を訪ねてみました。そこには隠れキリシタンのお寺や陰陽師・安部晴明に因むとされる謎の石が残されていたりするの。散策の後には素泊まりの宿・ホテルニューカマクラにも宿泊してみたの。
主な見処ポイント
光照寺、八雲神社、清明石、円覚寺、ホテルニューカマクラ
二階堂・西御門編
鎌倉幕府第二代執権北条義時が開基した薬師堂を前身とする覚園寺の薬師堂には薬師三尊と共に十二神将が祀られるのですが、源実朝が暗殺されたときにはその内の一神、伐折羅大将の姿が消えていたと云うの。その覚園寺近くの鎌倉宮には悲運の御子・護良親王が祀られ、理智光寺跡にはその護良親王の陵墓があるの。
主な見処ポイント
覚園寺、鎌倉宮、護良親王墓、瑞泉寺、荏柄天神社、来迎寺
小町・大町編
源頼朝の側室・北条政子の外戚として権勢を掌中に収めた北条氏は、権謀術数の限りを尽くして並み居る御家人達を排除していきますが、その北条氏もまた新田義貞らの軍勢に攻め込まれて凄惨な最期を遂げているの。勝者敗者の区別無く多くの血が流された大町小町には鎮魂を願い建立された寺院も建つの。
主な見処ポイント
宝戒寺、東勝寺跡、本覚寺、妙本寺、常栄寺、別願寺、安養院、妙法寺、安国論寺
材木座編
嘗て材木を扱う商人達が軒を連ねていたことに由来する材木座にも、為政者の庇護を受けて隆盛した寺院や日蓮上人縁の寺院などが点在するの。大寺の装いはここにはありませんが、それでも経てきた時の流れは確実に刻み込まれているの。その一つ一つを辿れば当時を生きた人々の証が今も残されているの。
主な見処ポイント
長勝寺、妙長寺、来迎寺、五所神社、九品寺、補陀洛寺、光明寺、和賀江嶋
金沢街道編
討ち取った千葉広常の首を携えた梶原景時が血糊の付いた刀を洗った故事に因み名付けられたと云う大刀洗水。朝夷奈切り通しにしても和田義盛の三男・朝夷奈三郎義秀が一夜にして開いたとする伝説があるの。ここには北条氏の権謀術数に嵌められて命を落としたもののふ達の名が今でも刻み残されているの。
主な見処ポイント
大刀洗水、朝夷奈切り通し、光触寺、明王院、浄妙寺、報国寺、杉本寺
鶴岡八幡宮編
初詣に限らず、鎌倉に訪ね来た方なら誰でも足を向ける鶴岡八幡宮は鎌倉の象徴でもあるわね。創建は源頼朝が石清水八幡宮より勧請した八幡神を源氏の守護神としてこの地に祀ったことに始まるの。今回の散策ではその鶴岡八幡宮を徹底紹介。
主な見処ポイント
鶴岡八幡宮、鉄の井、志一稲荷、青梅聖天社、今宮、鶴岡文庫
腰越編
小動岬(こゆるぎみさき)とはロマンチックな名前ですが、岬に建てられた小動神社には色々な神さまが祀られているの。境内にある展望台に立てば相模湾に浮かぶ江ノ島も見えて風光明媚な景勝地。その腰越を離れて七里ヶ浜の霊光寺や稲村ガ崎の史蹟も併せて紹介してみますね。
主な見処ポイント
竜口寺、満福寺、小動岬、浄泉寺、小動神社、霊光寺、稲村ガ崎
源氏山公園編
お花見を兼ねて鎌倉の源氏山公園周辺のお散策に出掛けてみたので紹介してみますね。途中には東慶寺や浄智寺の伽藍も建ち並ぶことから寄り道してみました。最後に訪ねた海蔵寺では海棠が見事に咲き乱れていたの。
主な見処ポイント
東慶寺、浄智寺、源氏山公園、葛原岡神社、銭洗弁天、佐助稲荷、海蔵寺
扇ガ谷編
先ず最初に薬王寺を訪ね、大姫の悲恋物語が残されている岩船地蔵堂、ユニークな逸話の持ち主で知られる矢拾地蔵や網引地蔵が祀られる浄光明寺、【十六夜日記】の作者として知られる阿仏尼の墓や、鎌倉唯一の尼寺である英勝寺を訪ねてみたの。また、盛時には鎌倉五山の三位に列せらた寿福寺が建つ地は嘗ては鎌倉の中心地だったの。
主な見処ポイント
薬王寺、岩船地蔵堂、浄光明寺、阿仏尼の墓、英勝寺、窟不動、寿福寺
極楽寺編
梅雨時の晴れ間を見つけて紫陽花に彩られた極楽寺界隈を歩いてみたの。成就院に向かう途中には鎌倉十井の一つ「星ノ井」や、日本三虚空蔵の一つに数えられる虚空蔵堂があり、極楽寺の拝観を終えたところで阿仏尼ゆかりの旧居跡や月影地蔵堂も訪ねてみたので併せて紹介しますね。
主な見処ポイント
御霊神社、虚空蔵堂、成就院、極楽寺、阿仏尼旧居跡、月影地蔵堂
長谷編
紫陽花と長谷観音の名で親しまれる長谷寺は鎌倉有数の古刹でもあるの。また、花の寺として知られる光則寺には運命に弄ばれながらも心通わせた人々の逸話や史蹟が残されているの。後半は鎌倉大仏の名で知られる高徳院や甘縄神明宮を訪ね、鎌倉文学館で少しだけセレブな世界に触れてみました。
主な見処ポイント
収玄寺、長谷寺、光則寺、高徳院、鎌倉大仏、甘縄神明宮、鎌倉文学館
番外編・江ノ島
鎌倉歴史散策の番外編として江ノ島を御案内してみますね。江島神社の三宮の中で最初に鎮座するのが辺津宮。境内にある奉安殿には江の島の象徴とも云うべき裸弁財天が祀られているの。替わってコッキング苑にある展望灯台からは360度の大パノラマが広がり、稚児ヶ淵には悲しい恋物語が伝えられているの。
主な見処ポイント
江島神社、サムエル・コッキング苑、展望灯台、龍恋の鐘、稚児ヶ淵、岩本楼
番外編・真鶴
椙山々中に身を潜めていた頼朝はこの真鶴から房総に向けて小舟を漕ぎ出したの。その逸話に因む史蹟と併せて真鶴の魅力をたっぷりと紹介してみますが、散策の最後には歴史散策を離れて真鶴岬の豊かな自然に思いっきり触れてみたのでお楽しみ下さいね。
主な見処ポイント
兒子神社、瀧門寺、真鶴町民俗資料館、如来寺跡、鵐の窟、貴船神社、山の神
中川一政美術館、内袋観音、三ツ石
番外編・湯河原 Part.1
打倒平氏を掲げて挙兵した源頼朝ですが、石橋山の合戦に敗れて椙山の山中に逃げ込み、機を窺い、真鶴の岩海岸から房総に船出したことから湯河原には多くの逸話が残されているの。藤木川と千歳川の渓流沿いに閑静な温泉宿が軒を連ねる湯河原温泉。渓流沿いの散策を楽しんだ後は福泉寺を経て湯河原の総鎮守・五所神社に詣でてみたの。
主な見処ポイント
鵐の窟、土肥城址、城願寺、不動滝、万葉公園、独歩の湯、福泉寺、五所神社
番外編・湯河原 Part.2
前回の散策では訪ねきれずに終えた湯河原の史蹟などを纏めて紹介してみますが、湯河原にある星ヶ山公園の「さつきの郷」ではさつきの開花時期に合わせて「さつきまつり」が開催されるの。併せて頼朝主従が身を潜めた小道地蔵堂跡や自鑑水にも足を伸ばしてみたので紹介してみますね。
主な見処ポイント
ホルトの樹叢、妙法稲荷社、吉浜小道地蔵堂、さつきの郷、小道地蔵堂跡、自鑑水