さいたま市桜区にある田島ヶ原のサクラソウ自生地では、準絶滅危惧種に指定されるサクラソウが3月下旬頃から5月初めにかけてピンク色の花をつけるの。嘗ては荒川流域のあちらこちらで見られたと云うサクラソウの自生地も、今ではこの田島ヶ原のみになってしまい、昭和27年(1952)には国の特別天然記念物に指定されているの。
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〔 国指定特別天然記念物・田島ヶ原サクラソウ自生地 〕
天然記念物指定:大正9年(1920)7月17日 特別天然記念物指定:昭和27年(1952)3月29日指定
サクラソウの群生する田島ヶ原は、わが国で初めて天然記念物に指定された由緒ある場所です。広さは第一次指定地と第二次指定値とをあわせて約 4.12ha あり、そこに 100万株以上とも云われるサクラソウと、250種余りの野草が生育する国内最大規模のサクラソウ自生地です。桜草の生育地は、冷涼な気候の山地や高原に多く、ここ荒川低地のように標高の低い温暖な地に大群落を発達させている例は少ないのです。田島ヶ原は夏・秋には人の背丈を超すオギやヨシが茂る原野になります。昔、人々はそのオギやヨシを茅葺屋根や葦簀に使うため、冬に刈り取ったので、春には地面に陽射しが良く当たりました。このことが、春から初夏に陽射しを受けて育つサクラソウとうまく一致して、大繁殖したのです。現在は、冬に火入れや刈り払いを行い、春に地面に陽射しが当たるように管理しています。嘗て荒川流域にあった多くのサクラソウ自生地が、開発などで失われた今日、大都市近郊に往時の姿を留めて残っていることは奇跡とも云えます。また、江戸時代に原川流域のサクラソうを原種として、多彩な園芸品種が育てられました。その遺伝情報を田島ヶ原のサクラソウは保持しているのです。以上の理由で、田島ヶ原サクラソウ自生地は、世界的にも貴重な存在となっています。さいたま市教育委員会
訪ねる前まではサクラソウの自生地と聞いて、そこまでではなくても芝桜のように一面に花が咲き乱れる景観を想像していたのですが、紹介しましたように、同じく準絶滅危惧種に指定されるノウルシの大群落に埋もれながらも、ところどころに僅かな生育地を得てピンク色の花を咲かせていたの。その姿は可憐で「ノウルシなんかに負けちゃダメよ」と思わず声をかけてしまったくらいよ。現地では田島ヶ原サクラソウ自生地を守る会の方とお話をする機会がありましたが、サクラソウを守るためには自生地のみではなくて、周囲の自然環境を含めた保護が必要で、難しい対応が求められているようね。脳天気な旅人としては、会の方々の努力が報われて、少しでも多くのサクラソウが咲きますようにと願うことしかできないけれど。それでは、あなたの旅も素敵でありますように‥‥‥
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