西武池袋線の池袋駅からだと僅か12分程の乗車時間の距離にある練馬駅。更に、その練馬駅から歩いて1分足らずと云う、都心から至近距離にありながら、余り知られていないツツジの名所を見つけたの。それが今回紹介する練馬区立平成つつじ公園で、勿論、地元の方を始めとして、御存知の方もいらっしゃるのでしょうが、訪ねたときには見頃を迎えていたにも関わらず、来園者の方の姿は左程多いようには見受けられなかったの。おかげでゆったりと観賞することが出来たのですが、ちょっと勿体ないような気もするわね。目に留めて頂いたのを機に、あなたも是非一度、足を向けてみて下さいね。
平成つつじ公園の生い立ちについて現地案内板の記述を引いておきましたが、説明にもあるように、この辺り一帯には嘗て鐘淵紡績の練馬工場があったの。鐘淵紡績と云うと分からないかも知れませんが、カネボウと聞けばお分かりですよね。現在は既に他社に吸収合併されてしまいましたが、化粧品部門を引き継いだカネボウ化粧品だけがブランドとしての「カネボウ」の商標権を継承しているの。と云っても旧鐘紡時代に練馬工場で化粧品が作られていたわけではなくて、フェルトが主で、戦時中には薬莢や雷管を製造する軍需工場でもあったのだとか。更に遡れば、 館林・歴史の小径散歩 で紹介した上毛モスリンの練馬工場になっていた時期もあるなど、公園に咲くツツジの花の美しさの向こうには意外な過去が隠れていたの。
その平成つつじ公園ですが、平成6年(1994)に開園、その後平成15年(2003)に拡張され、現在では8,800m²の面積を誇る都内有数の規模になっているの。でも、練馬区が何でツツジの公園なんかつくったの?と思うわよね。実は、区の花が他ならぬツツジで、練馬区民にとってはツツジは親しみのある花になっているの。園内には久留米ツツジを中心に、およそ600品種16,000株ほどのツツジが植栽されているのですが、植栽に関しては久留米市と財団法人・久留米市世界つつじセンターが協力していると云うのですから、久留米ツツジが多いのも納得よね。その久留米ツツジですが、園側の説明に依ると「ミヤマキリシマ・サタツツジ(ヤマツツジの野生種の一種)の自然交配により生まれたツツジの園芸品種。小輪多花性の常緑で、極めて多様な品種がある」とのこと。その久留米ツツジをはじめとして、サツキツツジや平戸ツツジ、更に野生種が加わり、開花時期を迎えた園内は百花繚乱なの。訪ねたのはGW初日のことでしたが、園内はツツジ苑と云うよりもまさにお花畑の雰囲気にあったの。
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〔 久留米つつじ・練馬の鏡(ねりまのかがみ)〕※
練馬区の依頼に応え、平成つつじ公園の完成を記念して、福岡県久留米市の育成者の協力により(財)世界つつじセンターが命名し、作出した久留米つつじです。花は一重で淡い丹紅色、底は白色。久留米つつじの名品「常夏(とこなつ)」の実生(みしょう)から選抜されました。明るく上品で、ほのぼのとした温かさを持つ現代久留米つつじの名花と云えます。公園緑地課
※scene-02 に登場しますよ。
以前、練馬区にある石神井公園で行われた「照姫まつり」に出掛けた際に頂いてきた練馬区の観光パンフで初めて平成つつじ公園のことを知ったの。普通、関東近県でツツジと云えば、館林のつつじが岡公園や茨城県笠間市にある笠間つつじ公園をはじめ、近いところでは東京都青梅市にある塩船観音寺などが名所として広く知られますが、平成つつじ公園も種類や本数の上では決して引けを取ってはいなかったの。これはゼッタイに見に行くべきよね−と出掛けてみたのが今回の平成つつじ公園だったの。訪ねたときには公園と公園の周辺エリアでは「つつじフェスタ」が行われ、模擬店も多数出店、各種イベントが開催され、お祭りムード一色だったの。それでいて、園内のツツジ観賞はゆったりと観て歩くことが出来たの。来園者が多すぎてツツジを愛でるどころではなかったわ−と云うのも困りものですが、折角のツツジを、もう少し多くの方に知って頂きたいものね。何と云っても入園無料(年中無休)で、CPはダントツよ。是非、一度お出掛け下さいね。それでは、あなたの旅も素敵でありますように‥‥‥
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