≡☆ 江月水仙ロード ☆≡
2017/01/03

兵庫県の淡路島や福井県の越前海岸と共にニホンスイセンの三大群生地として知られる南房総の鋸南町。その鋸南町でも幾つかの見処があるのですが、中でも広く知られているのが江月水仙ロードで、沿道には休耕田などを利用して数千万本もの水仙が栽培されているの。お屠蘇気分醒めやらぬ年明け早々、その江月水仙ロードを訪ねてみましたので紹介しますね。

江月水仙ロード

水仙まつりパンフ(表) 水仙まつりパンフ(裏) 地元では水仙の開花時期に合わせて水仙まつりが開催され、地元産品の直売などのイベントも行われるのですが、訪ねたのがお正月期間のことで、地元の方の姿も殆ど見かけなかったの。いつもなら家の前に水仙の切り花などを並べて客寄せする地元の人の姿があるんだけどねえ、さすがに正月は休みみたいだね−と、同じように水仙を観に来られた方が仰っていましたが、イベントの内容や水仙の開花情報など、詳しいことは南房総鋸南町観光情報公式サイトの きょなんインフォメーション を御参照の上でお出掛け下さいね。参考までに、訪ねたときに頂いてきた水仙まつりのパンフレットを載せておきますね。

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〔 ようこそ水仙の里へ 〕  この周辺一帯の水仙は、江戸時代から大変有名で、正月を飾る花として、江戸の町屋や武家屋敷に呼び売りされ、とても人気があったそうです。
水仙や 白き障子の とも映り
初雪や 水仙の葉の たわむまで
二句とも、あの松尾芭蕉が詠んだ俳句です。当地区では、水仙を観に来られる皆様方のために、環境の整備に努力しておりますが、経費の面で苦慮している現状であります。水仙の里の素晴らしさを、いつまでも維持するためにも、御寄付を募っておりますので、御協力をお願いします。江月区

江月コミセン(集会所)の近くで見掛けた案内板を紹介しましたが、保田地区の水仙は自然発生した群落かと思いきや、その昔、保田大帷子にある秀東寺の和尚さんが、中国から持ち帰り、植えて広まったのが始まりと伝えられているのだとか。別名、雪中花とも呼ばれるニホンスイセン。温暖な気候に恵まれた南房総では雪が降ることは今では殆どありませんが、それでもハウス栽培などの技術が無かった当時、冬場の寒い時期に得られる切り花として珍重されたのかも知れないわね。因みに、芭蕉は水仙の花に寄せて「其のにほひ 桃より白し 水仙花」の句も詠んでいるの。水仙ロードを歩かれる際には、清楚な佇まいと併せて、ほのかに漂い来る甘い香りにも触れてみて下さいね。

昔、デーデッポと云う雲をつくような巨人がいました。富士山に腰を下ろし、うち海(東京湾)で顔を洗ったと云うこの巨人は、ある時、海を一跨ぎして房州へやってきました。江月の遠柿には、その時出来たと云われるデーデッポの足跡があります。近頃では山仕事が少なくなりましたので、デーデッポの足跡へ行く道は草刈整備がしてありません。デーデッポの足跡は現在藪になっています。
同じく、現地で見掛けた案内板ですが、残念ながら実際の「デーデッポの足跡」がどこにあるのかは分からず終い。代わりに収めて来たのが左掲の写真で、スイセンを刈り取ったのでは−と思われる草叢の形が何となく足跡の形に見えなくもないでしょ?(笑)

前置きはこの辺にして、早速、江月水仙ロードのお散歩に出発しましょうね。ここでは、撮りためてきたものをエリア別に分けてスライド風に纏めてみました。御覧になりたい方は、画像をクリックして下さいね。

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最初の見所ポイントとなるのが江月コミセンから少し歩いたところにある窪地なの。道路脇には紹介した「デーデッポの足跡」の案内板が立つので直ぐに分かると思うわ。好奇心旺盛な方は実際の「デーデッポの足跡」がどこにあるのか実地検証してみて下さいね。
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その窪地から少し歩くと見えてくるのがこの藁ボッチ。里山の風情を感じさせてくれる風物詩でもあるわね。近くでは気の早い頼朝桜が一、二輪花を咲かせていたの。
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次に見えて来たのが武台で、石橋山の合戦に敗れて逃れ来た源頼朝を地元民が厚くもてなし、乗馬・池月を献上したの。その返礼として頼朝が武士舞を披露した場所とされるの。ここではその武台から「頼朝の隠れ里」とされる江月地区の最奥部までをぶらりと歩いてみたの。その途中で見掛けた花々や景観も併せて収録。お楽しみ下さいね。

ここからは番外編になりますが、帰宅時間には充分余裕がありましたので、スイセンの観賞を離れて少し足をのばしてみたの。海辺の町に出掛けて来たのだもの、どうせなら間近で海を眺めて見たいわよね−と云うことで、最初にやってきたのが保田海岸ですが、夏場は海水浴客などで賑わう砂浜も、冬場のこの季節では静まりかえっているの。But それもまた素敵でしょ?

そして次に、鋸南町からは離れてしまいますが、東京湾を見下ろす岬に建つ東京湾観音を訪ねてみたの。中には螺旋階段が設けられ、宝冠部まで上ることが出来るの。観音さまのお姿は勿論、胎内に祀られる仏さまや、宝冠部からの展望をスライドに纏めてみましたのでお楽しみ下さいね。御覧になりたい方は右端の画像をクリックして下さいね。

















雪中花の別名を持つニホンスイセンは、その名の如く、寒い冬場の季節に清楚な佇まいを見せて花を咲かせるの。そのニホンスイセンの日本三大群生地の一つが南房総にあると知り、出掛けてみたのが今回の鋸南町にある江月水仙ロードなの。実際に歩いてみると、沿道だけでなく、山の斜面や休耕田なども利用して水仙が栽培されていたの。山間につくられた小さな田圃の傍らには藁ボッチが佇み、臘梅や、一足早く花を咲かせた頼朝桜が水仙に彩りを添えてくれるなど、里山の風情を堪能しながらの散策が出来たの。駅から水仙ロード入口までの道程は別にして、水仙ロード自体はのんびりと歩いても往復2時間ちょっとの道程ですので、是非、歩いてみることをお薦めしますね。沿道には馬つなぎ石など、源頼朝伝説が語り継がれる事蹟も散在するので、興味のある方は併せて訪ねてみてはいかがかしら。それでは、あなたの旅も素敵でありますように‥‥‥

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どこにもいけないわ